人気の保険コースは?
今、保険に悩んでいる方は年会費とか、使用回数、手術の適用範囲などいろいろとお悩みだと思います。
今回はペット保険のサイトを参考にして、人気の保険内容とは何なのか、その理由は何なのかを現役獣医師 兼 飼い主の私がたっぷりと解説していきます。
この記事を読むことで皆様には安心して保険に入っていただけると思います。
通院を重視
通院で少しでも健康状態に変化があれば検査をして、手術や入院を避ける
およそ10歳までは日々のケアを行っている人ならある程度こまめな通院によって基本的に体調は戻すことができるからです。
喧嘩や不注意による事故で手術などを要したとしても、数日間の通院は求められるので、あって損はしないはずです。
その他の入院・手術のケースは、心臓、腎臓、肝臓、筋骨格などの先天性疾患、避妊去勢や短頭種の軟口蓋切除術といった予防手術が多く、上記に関しては保険が使えますが、先天性疾患や予防手術は適応外のことが多いです。
通院に関しては基本的に獣医師の診断次第であり、ワクチンなどの予防を除けば、なにかしら異常が見られるなら保険は使えるでしょう。
検査を血液検査、レントゲン検査、超音波検査など受ければかなり高額になってしまいますので、もし体が成熟しきったのに頻繁に体調を崩す子なら保険に入ったほうがお得だと思います。
オプションで一年に一回の血液検査などをサービスしている保険も良いですね。
免責金額なし
免責金額があると、せっかく通院を多くしても使えないことがある。
免責金額とは、治療費が一定の金額以下のとき、保険がおりないシステムのこと。
具体的にいえば、ある日犬がいたずらしてチョコレートを食べました。心配になって相談しに受診したところ、獣医師からそのチョコの量であれば問題はないと言ってもらえたので結果、再診料の1000円程度で済みました。
しかし、免責金額があるので保険は適用できませんでした。保険の月額は2000円なので損失でした。
このように免責金額があれば積み重なって損失が膨らんでしまいます。
免責期間なし
保険を申請して、犬猫を飼い始めてすぐに体調を崩したのに一か月間は保険が使用できない、ということがある。
免責期間とは、先ほどと似て、保険が使えない一定期間があり、その間に発生した疾患には保険が下りないシステムのこと。
せっかく飼おうと決めていただいている方には申し訳ありませんが、犬猫は飼い始めの1か月間が最も体調を崩しやすいです。
理由は様々で、疾患の大きさも軽度の胃腸炎や風邪から手術を必要とする骨折までいろいろです。
具体的には、元気で活発なポメラニアンで食欲も順調にあったものの、飼育開始3日目にて、30センチの高さから着地に失敗して前腕骨を一本、折ってしまったということもあります。
怖いのはこの程度の高さでも折れてしまうことがトイプードルなどの小型犬にはよくあることだからです。
飼育し始めでまだ運動機能が十分でないうえ、飼い主が扱いに慣れていない時こそ、安心できる保険が必要だと思います。
歯科処置(全身麻酔下での歯石除去)や膝蓋骨脱臼に適用できる
歯科処置をさせたいと望んでも、金銭面と高齢になってからの麻酔リスクに悩むので、金銭面だけでも解消するべき。
なぜ特定の疾患をタイトルにしているのかというと、
この二つは日常ケアや先天性疾患との境界が曖昧になりやすい、あまりにも多くの子たちに見られる、
麻酔や入院費などが重なって高額になりやすい、という点から、保険会社によってはあらかじめ、保険対象外であるとうたっているケースが多いです。
しかし、歯科処置は口臭や口の痛みを伴うので、室内で一緒に生活する以上はリスクを少しとってでも行いたいという飼い主は多いです。
とくに口内炎が若い2,3歳のうちから歯茎に認められるなら保険を見直すことも一つだと思います。
多くは10歳あたりの高齢になって気になることが多いので、麻酔リスクが大きいことが障壁になります。そのとき金額まで大きいとなるとさらに悩むことになるでしょう。
膝蓋骨脱臼(パテラ)は中程度のグレードでも生活できるのですが、手術以外にできることは体重管理やサプリ、痛み止めでコントロールするにも限界があります。中程度のグレードなら、運動中に足をひきずる、上げ続ける、痛がるなどが症状にあらわれます。
腕のいい外科医ならばこれを治し、これまで以上に快適な運動をさせてあげられるでしょう。
使用回数と使用限度額のバランスがいい
回数制限が多くなれば一回もしくは年間の使用限度額が減るように構成されている
結局、自分がいくらまでなら保険に支払ってもいいのかを、家計と相談するのが重要です。その中でもっともコスパ(費用対効果)の良い商品を選びましょう。
このジレンマを解消するためには以下の方法があると思います。
- 保険料を多めに支払って保険のグレードを上げる
- 長期的につかうなら獣医師に薬を多めに処方してもらい、保険の使用回数を減らす
- 使用限度額がたかく、限度回数が少ないなら、治療の仕方は悩まず短期集中型に振り切る
例えば、治りずらい膵・十二指腸炎の場合に皮下点滴に通院するより、検査をした日に入院させて数日間の静脈点滴とする - 検査をたくさんするということは、それだけ珍しい病気であると理解してペットに向き合う
上記のことを意識して、保険を選んでみてはいかがでしょうか。
皆様のそれぞれに合う保険がきっと見つかると信じて情報を発信していきますので、ぜひほかの記事もご参照ください。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。