保険の体験談をもとに考察しました
犬猫を飼育しようか迷っている方、すでに飼育している方の中で、今保険に入るか悩んでいらっしゃる人は多いですよね。
最近はペット保険加入者数もかなり増えてきました。ペットは家族であるという素敵な考え方が増えてきた証拠だと思います。
一方、保険に入るとき気を付けないと経済的に苦しくなってしまうこともよくあります。
今回はペット保険にせっかく入ったのに保険が十分に受けられなかった。という事例をご紹介します。
飼い始めて1か月以内に体調不良、保険証がまだ届いていないので適用外
0歳2か月、柴犬、若いご夫婦が飼い主
1週間前にペットショップからお家へきた。きた翌日から下痢を起こし、少し血も混じる。心配なのでかかりつけに見てもらった。
するとお腹にコクシジウムという寄生虫が見つかったため治療することに。保険の手続きは終えていたが、使えるのは1か月後なので治療費の
総額6000円を実費で支払った。
犬や猫は動物だから人間より手がかからない、すくすくっと育つと思われる方も多いと思います。
実際はストレスを受けやすかったり、症状が出やすい個体が一定数おります。
ペットショップで皮膚や腸内の寄生虫がいることもまれにあります。新しい環境に慣れるまでに下痢、食欲不振、風邪がおよそ一回はおこります。
免責期間(保険の申請から実行できるまでの期間で、この間は治療費は全額自己負担)がある場合はその他の条件もみて慎重に判断しましょう。
夜間診療をうけた次の日、いつもの病院で保険がつかえない
9歳、ポメラニアン、去勢雄、60代女性が飼育
膀胱結石で尿道閉塞がおき、尿が出なくなることが頻繁にあり、その都度病院で出させていた経歴あり。
その日は深夜に夜間で処置を受け、保険を使用した。また尿に細菌がいそうなのでかかりつけで治療を受けるよう伝えられた。
翌日、夕方までまっても排尿しないので、かかりつけに受診。
この際、保険を一日一回の制限で使えなかったので、最低限の排尿処置だけ受けて詳しい検査は次の日に行うことになった。
一日の保険利用回数は1回であったため、使用できません。
幸いこの事例は腎臓の機能は正常であったが、尿道閉塞の発見が遅れていたら、積極的に検査や入院下の治療を行っていた可能性も十分あります。
その場合、保険なしで数万円支払うことになっていたでしょう。
歯科治療は対象外である保険商品が多い
15歳、パピヨンで歯肉炎がひどく、唾液が出続け、口周りがただれて非常に悪臭を放っていた子がおりました。その匂いは強すぎて飼い主たちが食事もとれないほどでした。
飼い主のご夫婦はその子をきれいにしてやりたいと思っていますが、非常に気性が荒くて口をふくこともできず、麻酔をかけられないほど高齢かつ歯科処置でよだれが止まる見通しも弱く、ご夫婦のお子さんのおもちゃに唾液がつくのも困るといった状況でした。
結果、ご家族でしっかり相談したうえで、安楽死をご選択なさりました。
歯科処置には動物だけでなく、飼い主の生活の質を上げるという役割もあるのは確かです。
歯科治療が保険範囲外である商品があるのは、飼い主による日常のケアの不足に原因があるという厳しい見方がとられているのでは、と思います。しかし実際に歯磨きといった日常ケアを十分にできる子はとても少ないのです。
口臭を訴える事例のほかにも、歯槽膿瘻や歯肉の炎症などの症状を伴う病気であることも多いので、
一律に保険が適用されないのは多くの方が不満を抱かれていると思います。